理学友倶楽部だより
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2026.06.11
新任の教員よりごあいさつ:数学専攻に着任した國谷 紀良 教授
國谷 紀良
Toshikazu Kuniya
大阪大学大学院理学研究科
数学専攻
2026年4月 着任
現在の研究の概要について教えてください
感染症の流行を表す数理モデルである微分方程式の研究をしています。基本再生産数(※1)という流行の指標によって感染症の将来的な定着や根絶を判別できるかという問題に、平衡解の安定性解析の観点から取り組んでいます。また、データを用いたモデルの疫学的応用に関する研究も行っています。
※1 基本再生産数とは、ある感染症に対して全く免疫を持たない集団の中で、1人の感染者が平均して何人に直接感染させるかを示す数値のこと。
この道を選んだ理由を教えてください
高校生の頃は、暗記科目は苦手でしたが数学は得意だったので、数理科学科を志望して進学することができました。学部生の頃は抽象度の高い大学数学に難しさを感じていましたが、ゼミで指導教員の先生に感染症などの問題に数学が応用できることを教えていただき、興味を持ったことがきっかけで博士課程への進学を決めました。博士課程では日本の感染症数理の分野を代表する先生にご指導いただき、研究者の道に進むことができました。
現在の研究でやりがいを感じるのはどんなときですか?
逆に難しさを感じるのはどんなときですか?
証明が完成したときや、共同研究が論文などの形になったときにやりがいを感じます。数理モデルの理論的な結果がどこまで現実の感染症の流行に対して妥当と言えるかという問題には常に難しさを感じています。そのような結果が、数理モデルを専門としない方にも受け入れられたときにはやりがいを感じます。
大阪大学理学研究科に着任前はどちらで研究していましたか?
着任までの経緯なども教えてください
学位取得後は1年間、東京大学で研究と教育支援に携わったのち、神戸大学のシステム情報学研究科で12年間研究を行ってきました。神戸大学では応用数学教室に所属し、主に工学部の学生に向けた数学教育を行いながら、研究を行ってきました。
大阪大学理学研究科についての印象を教えてください
大阪大学の中でも伝統があり、素晴らしい研究者と優秀な学生が集まっている印象です。理学部棟の一部の教室は授業中の様子が廊下からよく見えて、面白いと思いました。
大阪大学理学研究科で実現したいこと、目標などあれば教えてください
より数学的な側面から数理モデルの理論を深めていきたいと考えております。
理学友倶楽部の部員にメッセージをお願いします
研究に興味のある方やご質問、ご依頼のある方はぜひお声がけください。
最後にひとこと
就職するまで関西にはあまり縁がありませんでしたが、誕生日は阪神タイガースがリーグ優勝を決めた日で、今はライトな阪神ファンです。
大阪大学 大学院理学研究科 数学専攻 國谷 紀良
→ホームページ
学歴
2008年3月
早稲田大学理工学部数理科学科 卒業
2013年3月
東京大学大学院数理科学研究科数理科学専攻 博士後期課程修了(博士(数理科学)取得)
職歴
2014年4月
神戸大学大学院システム情報学研究科 講師
2020年4月
神戸大学大学院システム情報学研究科 准教授
2024年4月
神戸大学大学院システム情報学研究科 教授
2026年4月
大阪大学大学院理学研究科 教授

